2009年10月6日火曜日

昨年の今頃

昨年の今頃、私は東京にいて、ある大型プロジェクトに参加していました。

その頃のことを、今では遠い昔のことのように思ってしまいます。



いま、訳あって、PMBOKのおさらいをしてみているところですが、

ふと当時のことを思い出してしまいました。



他意はありませんが、IT業界での失敗プロジェクトのほとんどでは、

計画段階での失敗要因、たとえば、

  • 求められた納期・コストで、無理矢理、計画を立てる

  • そもそも"計画"というものに対する理解が浅いため、必要な情報収集や状況分析をしないで、いい加減に計画する(「経験」という名のヤマ勘の下に)

  • 計画の妥当性が検証されていない

  • 無理な計画だが"やる気・根性"があれば乗り切れると思っている

が揃っている場合が少なくありません。

この場合、発揮すべき能力を発揮していないのは、

多くの場合、元請企業などの計画作成者や、

プロジェクト・マネージャー以上のマネージャーです。



この場合、その影響を真っ先にダイレクトに受けるのは

末端(下請け・孫請け)のSEやPGですが、

一番大きな影響を受けるのは、クライアント様です。



元請企業は、社会的にも名の知れた大企業だったりしますが、

いつまで経っても改善されないで、いつもいつも悲劇を繰り返して

いるようにすら見えることがあります。

これは、結局損失を被るのが、

元請企業(計画作成者・マネージャー)ではなく、

下請・孫請の企業のSEやPGだったりするからではなかろうか、

と私は思っています。



計画を杜撰にしたまま突貫工事に突入して、

都合よくうまく行くことなど

まずないと考えて間違いありません。

ただひたすらに周りを不幸に貶めていくだけです。



クライアントに迷惑を掛け、

その皺寄せを下請けに投げつける、

そういうものにだけは成りたくないと思います。



そういうものに成らないための第一歩は、

真っ当な計画を立てること

これに尽きると思います。



お客様はITの専門家ではなく、その為、

お客様から要求されるスペック・納期・コストのバランスが

異様に悪いのは、これはもう仕方のないことだとは思いますが、

お客様の要求に合わせていては、真っ当な計画を立てる

弊害にはなっても助力となることはまず無いです。

申し訳ありませんが。



そのため、真っ当な計画を立てるために、

お客様からの要求に対して異を唱えたり

改善案を提示させていただいたりといったことは

これこそ計画立案者の使命であり仕事だと

私は考えています。



そうすることが、最終的には、お客様のためになるから。

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